シーバス釣り・潮目で釣れる理由と具体的な釣り方
今回は、シーバス釣りに欠かせない要素『潮目』について。
子供達が産まれて以来、ご近所のドシャローエリアでの釣りが中心となっており、ここで重要視しているのがズバリ『潮目』!!
水面を眺めていると、模様が変わってラインが出来ていたり、モワモワっとしていたり、シャバシャバの間隔が変わっているアレです。
シーバスの釣果を上げる要素として、この潮目は本当に欠かせない存在で、潮目が『ある時』と『無い時』のモチベーションの違いは『551』以上。
潮目を意識できると、釣果もグンっと伸びると思いますので、潮目の原理や要点、具体的な釣り方について紹介したいと思います。
潮目の効果と形成される要因
冒頭でも書いた通り、水面に出来るラインや波の立ち方が違う等、周囲と比べ何らかの変化が起こっている部分を『潮目』と言います。
潮目が形成される根本的な理由は、違う要素の物同士が隣り合う(ぶつかり合う)からですが、その周辺にはシーバス等のフィッシュイーターが集まりやすい。
この写真は、マズメ時の潮目を撮った物で、手前の細かく波立っているエリアより、ツルンっとしているラインに海鳥が集まっている。
※青色の破線が潮目。赤色の丸が海鳥。
これは、この潮目に沿って回ってきたイワシを狙っているからですが、遊泳力の弱いベイトが押し流されたり、ベイトの餌になるプランクトンが溜まったりと、潮目には様々な集魚効果があります。
手前のエリアには、殆ど海鳥が居ないものの、奥の方に見える潮目の周辺には、沢山スタンバイしています。
このように、集魚効果の高い潮目ですが、形成される要因は幾つかあるので、代表的なものを簡単にリストアップしてみます。
風による潮目
例えば、風が強く吹いているエリアと、風を遮る物があるような場合。
風が当たるエリアは、風によって表面が押され水の動きが早くなる。すると、さほど動いていない周囲の流れと流速差が生じ、その境目が潮目となって現れます。
地形の違いによる潮目
深く掘れた部分と、浅い部分が隣り合うような場所。
こういった場合、深い部分では強い流れが発生し、浅い部分は流れが弱まるため流速差による潮目が生じやすい。
水温の違いによる潮目
温かい水と冷たい水が隣り合う場合、その温度差によって潮目が形成されます。
上図では隣り合う平面で書きましたが、お風呂をイメージして頂ければ分かる通り、温度差の場合は『縦』方向に変化している事が多いです。
塩分濃度の違いによる潮目
一般的に『ハロクライン』と呼ばれる現象。
海が近い河口など、淡水が海に流れ込む汽水域で起こり、塩分濃度の違いによる層が形成され、その境目も潮目と似たような効果がある。(水温同様で縦の変化)
これらが代表的な要因となっていますが、異なる性質を持つ二種類の水が『ぶつかり合う』事により、その境目がラインやモワモワ・波の大小となって現れたのが潮目。
水面に漂う泡にも注目!!
パッと見て分かる潮目は、『ライン(線が入る)』『波の大小』『表面のツルン具合』等が挙げられますが、水面を漂う『泡』にも要注目。
例えば、足元の護岸に波が当たり、その飛沫が細かな泡になったようなドロっとした物から、洗剤が流れたようなサラッとした細かい泡など。
こういった部分にルアーを投げるのは抵抗があるかも知れませんが、この泡は何の理由も無く漂っている訳では無く、流れに乗って移動している『潮目』に近い存在。
例えば、二枚目の『サラッとした泡』の写真ですが、パッと見た感じでは泡が漂っているだけに見えますが…。
泡の無いエリア(写真の緑色部分)に挟まれ、サラッとした泡が沖の方へ張り出しているのが分かります。
ハッキリとした潮目が形成されていない場合、何の変化も無いように見えてしまいますが、こういった小さな違和感や違いを見つけ、その周辺へルアーを投げる事も重要になってきます。
潮目を探す・ルアーを投げる際の注意点
前項では、潮目が形成される原因について書いてみましたが、潮目の周囲へルアーを投げる際の重要な注意点が一つあります。
それは、『潮目は真下に伸びていない』という事。
先程の図を見ると、性質の違う水がぶつかり合い、スパッと二分割されている印象を受けますが、実際は斜めになっていたり、複雑に絡んでいたり、更には全く効いていなかったり…。
水面では綺麗なラインに見えても垂直では無く、水中では複雑に変化しているので、その境目を探す重要な手掛かりが『ルアーの引き重り』になるかと。
例えば、リトリーブしている最中のルアーが、流れの弱いエリアから強いスポットへ入ると、リールに伝わる感触が重くなる。
なので、潮目を狙う上で重要なのは、キッチリと潮目に投げ込む精度では無く、潮目の周辺にあるルアーの巻き心地が変わるスポットを探す事です。
潮目の釣り方とキャストコース・実践編
前項で、潮目は垂直に出来ず変化していると書きましたが、基本的なスタンスとしては、目に見える潮目の周辺を探るといった釣り方で良いかと。
見渡す限り、水面に変化の無い場合は扇状に探るしかないものの、潮目や泡を目視できるのであれば、そこを取っ掛かりにして広げていく。
潮目の要因で使った解説図ですが、実際に釣り場で形成される潮目のイメージとしては、こんな感じになっているかと。
沖側からの流れが、湾内へ巻き込まれるように入り、比較的に穏やかな湾内の流れとの流速差が生じ、潮目が発生する。こういった場合、潮目の周辺からキャストを始め、巻き心地が重くなるコース・レンジを探す。
一番ハッキリと出ているのは、写真の右端中央付近から沖へ払い出すような潮目で、足元の護岸と平行するように薄い潮目も出来ています。
こういった場合、写真の撮影位置からキャストをしてしまうと、二つの潮目に対して通過する際の『点』でしか探れず、釣果を出すのが難しくなってしまう。
※青色の破線とライン。
一方、赤色の立ち位置とキャストコースを取れば、潮目に沿ってルアーを引く事が可能で、ルアーの引き抵抗も感じ取りやすくなる。
なので、先行者さんや場所的な制限が無い場合、何気に決めた立ち位置で開始するのでは無く、潮目に対してアプローチしやすいポジションを取る事が本当に重要。この場合、赤いラインに立ち位置を構えれば…。
沖へ払い出す潮目を中心に、足元と平行に形成された潮目や潮目の間(エッジを含む)主要ポイントを引けるので、バイトの出る可能性が高くなる。
実際にルアーをキャストし、引き抵抗に違いが出るかは別の話しですが、青色ラインに立って『点』でしか探れないポジションより、赤色ラインの『線・面』で探る方が良い結果になると思います。
シャローエリアこそ潮目(ヒント)が重要!!
実は、今回の記事で本当に書きたかったのがこの部分。近年の釣行は、水深が膝下から深くて2m程度の場所にて遊んでいますが、そういったポイントでは潮目は生命線。
過去記事を振り返って頂くと分かる通り、しきりに『ヒントがある・無い』と書いているのが、今回のテーマ『潮目』の有無です。
ポイントに到着して、まず最初に確認するのが潮位と潮目。
潮目が確認できなければ、ヒントが無い日。こういった場合、地形変化に沿って広く探るしかなく、時間も労力も掛かってしまう…。
一方、ハッキリとした潮目があれば、ヒントがある日。潮目の周辺を長く引ける位置にポジションを取り、ルアーの引き抵抗に集中しながら潮の変化を読む。更には、潮目の周辺で波紋が出たり、ベイトが跳ねれば最高です。
そして、水深が浅ければ浅いほど、なぜ潮目が重要になるかと言うと…。
水深のあるエリアと比べ、水中に出来る潮目の誤差が少なく、目に見えている潮目と水中がシンクロしている可能性が高くなる。
更に、この程度の水深まで入って来ているシーバスは、餌を狙って活性も上がっているため、潮目の周辺で食ってくる事が多く、時間の限られた中で勝負が早い。
沖堤などでも重要なヒントになる潮目ですが、水深の浅いシャローエリアでは釣果に直結する要素なので、まずは潮目を探し立ち位置(ポジション)を工夫する。そして、ルアーの引き抵抗を感じながら釣れば、必ず釣果は上がると思います。
潮目で釣れる理由と具体的な釣り方・まとめ
少し長くなってしまいましたが、今回は釣果を左右する事もある『潮目』について、思っている事を書いてみました。
近年の釣行は1時間程度しか取れないので、冒頭でも書いた通り、潮目(ヒント)が『ある時』と『無い時』のモチベーションは雲泥の差。
今回の図解だと、港湾部やシャローエリアの話に思えるかも知れませんが…。
もちろん河川でも同じ原理で潮目(流れの変化)が発生しており、その部分に対してシーバスが着く事も多くあります。
一般的によく見かける、河川の中流エリアにありそうなシチュエーション。
この写真も、ちょっと注意しながら見ると、水が動いて流れているエリアと、マッタリと止水に近いスポット。
そして、その境目は波の大きさが変わっており、洗剤のような濃度の薄い『泡』も流れているのが確認できます。
このように、釣りをする場所であれば、何処でも形成される可能性のある『二つの異なる性質』のぶつかり合いは、シーバスを釣る上で重要なヒントになります。
それが効いているのか、見た目だけなのか…。実際にルアーを投げて確認する必要はあるものの、釣行開始直後の取っ掛かりにしてみて下さい。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!
今回の投稿と同じ「テクニック」にある前後の記事は、下記のようになっております。お時間がある時にでもチェックして頂けると嬉しいです!!
また、11月28日現在「シーバス釣り」には「 201件」の投稿があります。カテゴリー内での人気記事や、ブログの最新記事リストも記載しておきますので、宜しければ合わせてご覧くださいませ。
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