
【邪道】Tiny(タイニー)冷音を投げた感想と特徴や使い方
今回は、邪道の『Tiny(タイニー)冷音/10g』について。
邪道の鉄板ルアー『冷音』が販売されてから7~8年が経ち、昼夜を問わず沢山のシーバスを釣らせて頂きました。
最初に24g、次に14gと展開された冷音ですが、2020年の秋に10gのモデル『Tiny(タイニー)冷音』が発売開始となりました!!
冷音のダウンサイズモデルとなる『Tiny冷音』は、単純に既存の冷音を縮小化した訳では無く、専用設計として新たに削り出した新製品との事。
短時間ではありますが、実際にTiny冷音を投げて来たので、自分なりに受けたファーストインプレッションや、使用中に感じた特徴などを書いておきます。
冷音シリーズの特徴とは
まず最初に、今回のTiny冷音を含め、冷音シリーズの大きな特徴としては『エビりにくい』『二つの穴がある』という部分。
冷音の販売当時、後発スタートになったので、エビりにくい鉄板という特徴だけで良いのでは…。という苦労話を読んだ記憶がありますが、公式サイトにもあるように、テーリングの少なさにもスポットが当たっていました。
■ トラブル減のダーティングマスター
邪道HP『冷音 (レイン)』
ただ、実際に使ってみると、他の鉄板には無い冷音独自の特徴として挙げられるのが、前後にあけられた二ヶ所のホールの存在。
前側の『テクニカルホール』、後ろ側の『イージーホール』を使い分ける事により、様々なシチュエーションにも対応できたり、使い手の意図により攻め方のバリエーションも増やす事が可能。
微妙に位置が違っているだけに見える二ヶ所のラインアイですが、それぞれのアイで泳ぎの性質が全く変わります。
テクニカルホール
前側(下側)のアイ『テクニカルホール』は、他の鉄板ルアーと比べてリトリーブ時の引き抵抗が軽く、スイム時の姿勢が前掛りになりにくい。
※水平に近い状態で泳ぐ。
また、速度の変化によってイレギュラーなアクションが入るので、ロッドアクションを入れ、意図的にダートさせる場合はコチラのホールを使用する。
イージーホール
後ろ側(上側)のアイ『イージーホール』は、ピッチの早い小刻バイブレーションが特徴で、フラッシングによるアピール力も高い。
レンジキープ能力に特化しており、着水直後の巻き始めた瞬間からキッチリとアクションを開始し、スローリトリーブで同一レンジを長く引く事が出来る。
冷音シリーズの使い方について
次に、冷音シリーズ(24g・14g)共通の使用シーンですが、個人的には前方にある『テクニカルホール』を主に利用して遊んでいます。
前項でも書いた通り、テクニカルホールは引き抵抗が軽いので、単純に『疲れにくい』という理由もあるのですが、早巻き気味にリトリーブすると、ロッド操作無しのタダ巻きでもナチュラルに千鳥ったり。
また、ある程度浮いてくれるので、普段釣行しているようなサーフ等のシャローエリアでもボトムを擦りにくい。
そして、最大の特徴でもあるダートですが、冷音はワンピッチ・ロングジャークでのロッドアクションが主流になっているものの、自分の場合はトゥイッチよりも振り幅の狭い、チョイチョイアクションをメインに使っています。
ロングジャークの場合、ロッドを大きく跳ね上げる事により、冷音を左右に動かしながら沈め、感覚的に『飛ばす』といったイメージ。
一方、チョイチョイアクション(連続ショートトゥイッチ)は、冷音テクニカルホール本来の泳ぎ『千鳥』の延長に近い感覚で、意図的にバランスを崩し、瞬時にヒラ打ちを入れるといった感じ。
その際、ルアーの自重によって糸ふけの量だけ若干沈むのですが、このタイミングで食ってくるパターンが本当に多い。
次に、イージーホールに関してですが、コチラはレンジキープ能力に長けており、細かなピッチでゆっくりと引く事が出来るので、プラグ類では届かないような夜間の明暗スポットでも大活躍。
また、キッチリと足元まで引けるので、足場の高い場所や水深のある釣り場でも使いやすいかと。
シャローエリアで使用する場合、ボトム周りをスローに探る事も可能で、この場合もゆっくりとチョイチョイアクションを入れながら根掛りを回避し、平打ちと細かな上下移動で食わせる事が出来ます。
Tiny(タイニー)冷音を使った感想
冷音シリーズ(24g・14g)について、共通の特徴を書き出したので、次は今回のテーマでもある『Tiny(タイニー)冷音』を使ったファーストインプレッションを書いてみようと思います。
まず最初に、冒頭でも書いた通り、ダウンサイズモデルといっても単純に縮小版を作った訳では無く、テーリング防止に焦点を当てた新設計との事。
■ 新設計コンパクトボディが生むタイトバイブレーショ!!
邪道HP『Tiny 冷音 (タイニーレイン)』
テーリングに関しては、リトリーブ中にフリーフォールを入れたり、ラインスラッグを多めに出してみたりと、スイムチェックの際に色々試してみましたが、一度スナップを拾っただけでエビる事はありませんでした。
また、キャストフィールや飛距離に関しても問題無し。重量の違いで多少は短いものの、不満に思う事は全く無く、用途相応で満足な状態。
若干小さくなったとは言え、ロッドからスコーンと飛んで行く姿勢は気持ち良いですね。※キャスト後のテーリングもありませんでした。
Tiny冷音・テクニカルホールの感想
普段から多用しているテクニカルホールの感想は、とにかく引き心地・リトリーブ感が軽い、巻いていて疲れない!!
今までのシリーズでも、他社鉄板の同クラスと比較すれば軽くて扱いやすかったのですが、Tiny冷音はスルスルと巻き取れる。
更には、リトリーブ速度の変化によって、今まで以上に千鳥が発生し、極端に言うとアーダ86を彷彿させる使い心地。
そして、テクニカルホール使用時において、他モデルと大きく異なるのがロッドアクション入れた際の挙動!!例えば…。
冷音(24g・14g)の場合、ショートにしろロングにしろ、ジャークやトゥイッチといったロッドアクションを入れた際、糸ふけが出ると同時にダートし、次のタイミングでラインが張り、ルアーの自重を感じる流れでしたが…。
※ダートアクションから沈み込む瞬間、そして次のダートへ入るまでの間にバイトが出て、シーバスがヒットするパターンが多い。
一方、Tiny冷音は、ロッドアクションを入れた後、他のモデルと同様に糸ふけが出てダートアクションへ入るのですが、次のタイミングでルアーが沈んでいるのかと思いきや、糸ふけが出たままでなかなか沈んでいかない。
目視による確認をしていないので、詳細な動きは分かりませんが、手元に伝わる感覚としては『浮いてる?』と思うほどスライド幅が大きく、言葉で表現するのが本当に難しい不思議な感覚。
一番伝わりそうなシーンとしては、メタルジグをシャクッた時に横っ飛びしている際のラインスラッグというのが一番近いか…。
普段なら、アクション後のラインが張るタイミングでバイトが出るので、次のアクションでフックアップしている事が多いのですが、スイムチェック時に出たバイトは、アクション後のラインスラッグが残っており残念な掛けバラしに…。
実際、リトリーブ中にチョイチョイアクションを入れると、他モデルならリズミカルに繰り返す事が出来るものの、Tiny冷音の場合はワンテンポ遅れるというかズレるというか…。
ダートする角度や方向に特徴があるのか、コチラ側が入れるアクションの幅(強弱)によって、様々な変化を起こす事が出来ます。
Tiny冷音・イージーホールの感想
一方、ハイピッチバイブレーションとレンジキープ能力が特徴のイージーホールに関しては、基本的な考え方は同じで問題無いかと。
着水直後からの動き出しも抜群ですし、浮き上がりを抑え、ある程度のレンジを規則正しく引いてくる事が出来る。
他シリーズと違う点を挙げるとすれば、イージーホールにおいても引き抵抗が軽くなっているので、早巻きでのリトリーブも可能に。
今までの場合、レンジキープ由来の引き抵抗が強く、タダ巻きがベースとなっていたものの、Tiny冷音は他社鉄板の15g前後といった感覚になったので、軽いトゥイッチなどロッドアクションを入れても、瞬間的に巻き負けない印象。
冷音(14g)との比較
重量の近い14gと比較した場合、テクニカルホール・イージーホール共に主だって強調されるのは、やはり引き抵抗が軽くなったという部分。
冷音(14g)を投げた後、Tiny冷音を投げればハッキリと違いが分かるほど、リトリーブ中に掛かってくる負荷が違います。
タダ巻きでは、同シリーズの特徴をそのままに、リトリーブ速度の違いで微妙な食わせの間を作りやすく、スッと抜いた時の抜け感も抜群。
先程書いた、テクニカルホールを使ったダート時の挙動、イージーホール使用時のアクションなど、軽くなったメリットを十分に感じます。
Tiny(タイニー)冷音の使い方
ザックリとした使用イメージとしては、やはりサーフや河口・河川など、ウェーディングでも立ち込めるようなシャローエリアで大活躍といった印象。
自重の軽さやスムーズな泳ぎから、浅い場所でもボトムを擦りにくいですし、手前側へ向かって跳ね上がるような、不思議なアクションになるテクニカルホールのダートは、他社鉄板には無いTiny冷音の特徴になるかと。
一方、そのサイズ感から、ある程度スレたシーバスにも反射的に口を使わせる事が出来そうですし、『居るけど食わない』局面に使っても面白そう。
また、水深のあるエリアの場合、オープンウォーター側は他シリーズ(24g/14g)に任せ、レンジキープ能力を活かして立ち位置の足元や護岸沿い、テクトロなんかにも対応できそうなルアーですね。
冷音シリーズを使う際の注意点
テクニカルホール・イージーホールを駆使し、シリーズ共通で様々な使い方が出来る冷音ですが、このルアーを使う際の注意点を一点だけ。
それは、ワイドタイプでは無く、クロスロックスナップのような、先端がV字になっているスナップを使うという事。
上記は旧ブログで書いた記事ですが、U字になっているワイドスナップと、V字になっているクロスロックスナップではルアーに掛かる力が変わり、泳ぎの質そのものに違いが出てきます。
水を受け流して大きくアクションを起こすU字に対し、接点を狭め水を動かす力を与えるV字の構図ですが…。
冷音シリーズの場合は、圧倒的にV字タイプが適しているかと。
実際、両スナップを結束し投げ比べてみると、ハッキリ違いが分かるほど手元に伝わる情報が変わり、ルアーの泳ぎ事態に差が出てきます。
邪道の公式サイト『Tiny(タイニー)冷音』では、「使用時にラインアイにセットするスナップは#1がお勧めです。」と記載があるので、使用するスナップにも意識を向けてみて下さい。
Tiny冷音を使った感想と特徴・まとめ
今回は、冷音シリーズのダウンサイズモデル『Tiny(タイニー)冷音/10g』を使ったファーストインプレッションを書いてみました。
実際に投げた時間が少なかったので、これからも色んな発見があると思いますが、ロッドアクションを入れた際のテクニカルホールの挙動は本当にインパクトがありました!!
実用シーンについては、シャローエリアと当然のような事を書きましたが…。
今までは、冷音14gでもボトムを擦っていた、回収直前の美味しいスポット。この部分の水面近くを引きながら、リトリーブできるアドバンテージは絶大。
それにしても、邪道のルアーは本当に面白いですよね!!
シーバスを初めた方は、ルアーのアクションや泳ぎによって、一定速のタダ巻きで十分に釣果を得る事が出来る。一方、コチラ側からアクションを入れたり、意図的に動かしながらも釣れる。
初心者に優しく、中・上級者が使っても新たな発見が有り楽しめる、二段構えになった玩具箱みたいな印象です!!
今回紹介したTiny冷音、まだまだ発見やパターンがあると思うので、これからガンガン使い込んでみたいと思います!!(^^ゞ
最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!
今回の投稿と同じ「インプレ」にある前後の記事は、下記のようになっております。お時間がある時にでもチェックして頂けると嬉しいです!!
また、2月6日現在「シーバス釣り」には「 201件」の投稿があります。カテゴリー内での人気記事や、ブログの最新記事リストも記載しておきますので、宜しければ合わせてご覧くださいませ。

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