シーバス釣りの万能ロッド『アーバンサイドカスタム』の使い分け

シーバス釣りの万能ロッド『アーバンサイドカスタム』の比較と使い分け

今回は、愛用のシーバスロッドについて。

前回の投稿では、半年ほど使った”EX AGS 87ML Orbit3/アーバンサイドカスタム オービット3”について、使用感や特徴をまとめました。

このモデルでは、シャープになったグリップにより、持ち重りが軽減されているほか、魚を掛けてからロッドがラインテンションを維持してくれる感覚など、他モデルと比べ大きく変わった点が幾つか。

シーバス釣りをしていて、ロッドが重たくて疲れる・もっとシャープにアクションを入れたい、狙ったスポットにルアーをキャストしたいなど、こういった不満を一気に解消してくれるロッドシリーズです。

一方、湾奥・河川・サーフ・沖堤、基本的にどのモデルでも使い回せる万能ロッドのアーバンサイドカスタム(ブランジーノ)ですが、それでも多少の得手不得手は有り、適材適所で利用してあげるのが無難。

今までに6本のモデルを使用してきたので、それぞれの比較や特徴をレビューしつつ、釣り場ベースで選べるよう総まとめしておきます。

アーバンサイドカスタムの過去モデル比較

まず最初に、初代からEXオービット3までの仕様比較を。

最新モデルのEXオービット3は、グリップエンドの長さは違えど、基本的にアーバンサイドカスタムの特徴でもあるショートグリップは変更なし。

※写真左側から
BRANZINO 87LML
BRANZINO AGS 87LML
BRANZINO EX AGS 87LML
BRANZINO 87LML
BRANZINO AGS 94ML
BRANZINO EX AGS 94LML
BRANZINO EX AGS 87LML orbit3
の順で並べてあります。(全写真)

比較ロッド一覧
アーバンサイドカスタムの過去モデル6本

グリップエンドに関しては、EXオービット3のみロゴをあしらったエンドキャップが廃止されているものの、他のモデルは全て同じ仕様になっています。

エンドキャップ
アーバンサイドカスタムのグリップエンド比較

また、リールシートからグリップエンドにかける継ぎ目は、EXオービット3のみ長くなっていますが、使用感は他のモデルと変わらず違和感はありませんでした。

継ぎ目
アーバンサイドカスタムのグリップ比較

一方、EXオービット3で廃止されてしまったのがフィンガーリング。

リールシート先端に取り付けられたカラフルな輪っかで、リトリーブ中の人差し指を引っ掛けておくのに最適だったフィンガーリングが、EXオービット3では無くなってしまっています。

フィンガーリング
アーバンサイドカスタムのフィンガーリング比較

ここに指を引っ掛けながらリトリーブすると、マイ感度を高める事が出来る気がするので、今後のモデルでは復活してくれると嬉しい…。

最後の比較になりますが、グリップ部分に関しては初代から徐々に細くなっていき、EXオービット3でググっと削られ握りやすくなりました。

グリップ比較
アーバンサイドカスタムのグリップ比較

※右(下側)から2本・3本目は9.4Fなので、他の8.7Fに比べグリップ部分は若干太くなっているのが分かります。

こうして細かなパーツを見ると、若干の差異はあるものの、基本的な使用感に違和感は無く、どのモデルを取っても”アーバンサイドカスタム”を使っていると実感できると思います。

各モデルの特徴と使い方について

先程も書いた通り、基本的にはどのモデルを選んでも、1本で様々な釣り場・シチュエーションに対応できるオールラウンダーに近いロッドです。

ただ、細かく突き詰めると見える、それぞれの持つ得意な分野もあるので、手持ちのアーバンサイドカスタムをレビューしつつ、紹介してみたいと思います。

BRANZINO 87LML

BRANZINO 87LML

一番最初に使った、初代アーバンサイドカスタム。

様々なモデルを使った後に振ってみると、若干のモタツキを感じますが、負荷が掛かるとティップがスゥ~っとしなやかに入り、その柔軟性に驚きます。

ガイド
BRANZINO 87LMLのガイド

まだ大口径で、PEラインの抜けを意識した仕様。

このロッドは本当にオールラウンダーで、湾奥・河川・サーフ・沖堤など対応能力も幅広く、色んな釣り場に持ち込み不満なく使用できるかと。

他のモデルに比べ、ロッドの張りは強く無く、負荷に対して追従性も抜群。難しい事を考えず、シーバスを釣るのに適しているため、初心者さんのロットとしてもイチオシかと。


BRANZINO AGS 87LML

BRANZINO AGS 87LML

初代アーバンサイドカスタムの次期作、『AGS 87MLオービット』と同時期に発売されたロッド。

操作性や使用感といった特徴を引き継ぎつつ、AGS(エアガイドシステム)が導入され、チタンのガイドシステムに比べ軽量となっています。

ガイド
BRANZINO AGS 87LMLのガイド

カーボンを利用したガイドの登場によって、キャスト時の振り抜き速度が向上、ロッドの収束が早くなり飛距離もアップと、多数の恩恵がインストールされる事に。

※余談ですが、このAGSガイド。簡単にペチっと割れてしまいますが、交換の費用は結構な額になるので、取り扱いは丁寧にが基本です。

初代と同じくオールラウンダーで、釣り場は選ばない。AGSガイドと合わせロッドに張りが出たため、キャストフィールは随分と向上しています。

また、ロッドの感度自体も高くなっているため、水中の情報が伝わりやすく、初心者さんの次ステップの1本としても最適だと思います。


BRANZINO EX AGS 87LML

BRANZINO EX AGS 87LML

ブランジーノの新ジャンル、エキスパートモデルとして販売されたロッド。

当シリーズから、今までのAGSガイドだけでは無く”Cリング(コバルト合金)”が追加され、ガイドシステムが進化しました。

ガイド
BRANZINO EX AGS 87LMLのガイド

ロッドパワーの表記はLMLですが、全体的にしなやかな印象でティップの入りも良く、バチや厳寒期の弱いバイトに対応したロッド。

このモデルを持ち出し、サーフやオープンエリアでも遊んでいますが、基本的に不満は無いものの、魚を掛けた後に思っている一段先まで曲がり込む事が有り、「ここで浮かせたい」と操作しても突っ込まれてしまうケースがしばしば。

初夏の元気なシーバスや秋の荒食いシーズンだと、強引に寄せたりといった主導権は取りにくい印象なので、やはり繊細なバイトとやり取りを要求される、春先の釣りに使うのがベストマッチな1本かと。


BRANZINO AGS 94ML

BRANZINO AGS 94ML

記憶が確かであれば、”BRANZINO AGS 87LML”の次に『マッチ・ザ・バイト・カスタム』として販売されたシーバスロッド。

今までの8.7Fから9.4Fへと長くなり、ロッドパワーもLMLから”オービット”と同じMLになっているので、今までのモデルよりも強い張りを感じます。

ガイド
BRANZINO AGS 94MLのガイド

他のモデル同様、一本で様々な釣り場に対応できるものの、その長さから小場所やテクニカルな釣り場で使うより、サーフや中~大規模河川で気持ち良く投げる方がシックリくるかと。

※実際、振り抜いた際のキャスト感は抜群なので、湾奥にある明暗部の釣りで使うより、オープンエリアやサーフでの使用が中心でした。

ロッド自体に張りがあるので、魚を掛けた後は一気に主導権を奪い、頭の向きを変えてスルスルと寄せる事もでき、ゴロタや蠣瀬でも不安なく使用できます。

良く行く釣り場が小場所では無く、大規模河川やサーフ・沖堤といった開けた場所であれば、他のモデルよりもオススメのロッドになるかと思います。


BRANZINO EX AGS 94LML

BRANZINO EX AGS 94LML

エキスパートシリーズの次期モデルとして販売された、9.4FクラスのLMLロッド。

このモデルでは、EX AGS 87LMLと同じく”AGSガイド+Cリング(コバルト合金)”の仕様となっています。

ガイド
BRANZINO EX AGS 94LMLガイド

同じレングスのAGS 94ML(マッチ・ザ・バイト・カスタム)のEX LML版といったイメージですが、実際に使うとEX AGS 87LMLより引き込まれるケースは少なく、全体的に使いやすいといった印象。

ただ、自分の遊ぶ釣り場として、夜間であれば各種87LML、昼間であればマッチ・ザ・バイト・カスタムを使う場合が殆どなので、最終的に最も出番の少ないロッドになっています。

小場所やパワーゲームには若干の不利があるものの、ホームの釣り場が大規模河川といった場合、飛距離を伸ばした明暗撃ちも可能なので、このロッドが活躍すると思います。

シーバスロッドの使い分け・まとめ

今回は、手持ちのブランジーノ・アーバンサイドカスタムの特徴を紹介しつつ、より適した使い分けについてまとめてみました。

文中でも書いている通り、基本的には様々な釣り場に対応できるオールラウンダーだと思っていますが、強いて言うのであれば9.4Fシリーズはオープンエリアでの使用が気持ち良いかと。

AGS 94ML vs ボラ
大きく曲がるAGS 94ML

一方、8.7Fシリーズに関しては、湾奥・河川・サーフなど色んな所で使って来た結果、飛距離や性能に不満を抱く事は殆ど無かったかと。※沖堤や外洋サーフなんかは、9.4Fに軍配が上がると思いますが…。

個々のモデルで、キャスト感・曲がり具合・張り感など、それぞれの差異は出てきますが、基本的なコンセントになっている”ショートグリップ”や”キャスト精度”といった扱いやすさは共通。

最新作・EX AGS 87LMLも購入
morethan BRANZINO EX AGS 87LML- URBAN SIDE CUSTOM -

実際、脇に挟み込んでテコのようにリトリーブするより、ショートグリップで腕に沿わせて巻くほうが自分には合ってますし、ちょっとしたアクションも即座に入れれるので本当に使いやすい。

ロッドの持ち重り・キャスト時の鈍さ・魚を掛けた後の硬さ等に悩んでおられるなら、一度ブランジーノ・アーバンサイドカスタムを試してみられてはいかがでしょうか?!

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!

今回の投稿と同じ「インプレ」にある前後の記事は、下記のようになっております。お時間がある時にでもチェックして頂けると嬉しいです!!

また、10月13日現在「シーバス釣り」には「 200件」の投稿があります。カテゴリー内での人気記事や、ブログの最新記事リストも記載しておきますので、宜しければ合わせてご覧くださいませ。


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コメント
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  1. がーくん より:

    どうもです!

    記事、とてもおもしろかったです。

    アーバンサイドカスタムズ勢ぞろいで圧巻ですね!

    しかもインプレ内容が「アーバンサイドカスタムの使い分け」
    大野ゆうきサンでもここまで詳しく書いてなかったような。笑

    さすがです。

    • MACO MACO より:

      毎度です!!(^^)
      確かに、こうして並べてみると結構買ってますよね~(笑

      でも、新作が出ると使ってみたくなりますし、1本1本に思い出もあるのでなかなか手放せないませんね~。※子供達がもう少し大きくなって、シーバスやるなら使わせてあげようかな…(^_^;)

      この中でも、やはり初代の食わせ・キャスト感のバランスは良かったですね。

      新作が出るたび、感度とキャストアキュラシー側に重点を起き、徐々に張りが強くなってきましたが、初代のス~っと入る感覚は安心感がありました。
      ※一方、掛けるまでの間・掛けてからのやり取りは現行の圧勝ですが…。

      近年は、シーバス雑誌やWEBサイトもチェックしてないので、新作が出てるのに気付かず出遅れる事も増えましたが、今後も追い続けたいロッドです!!(*^^*)

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