釣りの落水体験から教わる必要な準備と安全対策

釣りの落水体験から教わる必要な準備と安全対策

今回は、釣り人の落水事故における安全対策について。

この春から、ボートシーバスデビューした我が家の長男君ですが、開始早々まさかの落水事故を経験。

巨大な船が停泊するような、全く足の届かない海に投げ出された瞬間は、12歳の彼にとって本当に恐怖しかなかったと思います。※当時の釣行記↓

当ブログでも、過去に釣り人の必需品として、ライジャケの着用に関して記事を書いた事がありますが、実際に身近なところで落水事故が起こると、その重要性を痛感しますね。※ライジャケの記事↓

根本的に、海や川に落ちたいと思って釣りをしている人は居ない訳で、”不意に起こってしまう”のが、落水事故の怖さだと思います。

そんな落水事故。万が一、実際に起こった場合は、どういった状況になるのか。また、そこから助かるための行動や、落水事故を防ぐ注意点など、思いつく事を書き残しておきます。

海に転落すると何が起こるのか

まず最初に、長男君が落水した状況についてですが、ボート釣行ではよくあるシチュエーションで、大型の停泊船を流していた時だったようです。

釣り番組で見かけるようなスタイルで、ボート船首側のデッキに立ち、停泊船に沿うようキャストポジションを取った直後。

イメージ写真
ボートでの釣り

その際、船体が揺れたようでバランスを崩し、停泊船に触れて体勢を整えようとしたものの、タックルを手放す事が出来ず、そのまま海に落ちたとの事。

ただ、幸いにも…。落水直後に、ボートが流れた位置が絶妙だったようで、自動膨張式のライフジャケットが開いたタイミングで、長男君の目の前に船尾が有り、落水から1分も掛からず引き上げてもらったようです。

帰宅後に、本人から落水について聞いてみたところ、幾つかの特徴を話してくれたので、手短にリストアップしてみます。

海に落ちたら起こる現象

  • 目の前が緑色(水の色)になる。
  • 水を飲んでしまい呼吸が出来なくなる。
  • 泳いで移動するのは不可能に近い。
  • 体がメチャクチャ重くなる。

といった感じ。

実際に落ちて厳しかったのは、落水直後に一旦沈み、浮いたタイミングで呼吸をしようとしても、口の中に一気に水が入り込み、ムセてしまって呼吸が出来なくなった事だったようです。

また、長男君は三歳の頃からスイミングに通い、一応バタフライまでは習得しているハズなんですが、ライフジャケットの浮き輪が展開すると、思うように泳げず、その場に浮く事しか出来なかったらしい。

最後に…
釣りの落水体験から教わる必要な準備と安全対策

全身ズブ濡れになった際、必ず直面する問題。

小学校の授業で、服を着たままプールに入る体験がありましたが、その時と同じく、着ている服が水分を吸って激重となり、自分で船体によじ登るのは不可能だったとの事。※しかも、タックルを握ったままだったようで…。

こうして聞くと、落水による危険な要素は”落水直後の呼吸”に”自由に泳げない”制限、そして”一人では這い上がれ無い”という、3つの危機により命が危険に晒されてしまう。

釣行時のライフジャケットは必須

前項の現象から考えても、釣りに出掛ける際はボートであろうがオカッパリであろうが、自分の身体を浮かしてくれるライフジャケット、またはフローティングベストは必須ですね。

基本的に、ボートではライフジャケットの着用が義務付けられていますが、もし義務で無かったとしても、今回の一件を経験すると着用していて本当に良かった。浮力があったからこそ、長男君は助かったと思います。

そんなライフジャケットですが、販売されいる物もピンキリで、4~5千円で買える物もあれば、1万円以上する物もあります。我が家が愛用しているのは…。

MZL J-262
ウエストタイプのライフジャケット

マズメの”インフレータブルウエストタイプ”で、今回のように落水すると、ガスボンベによって自動で膨らむウエストタイプのライフジャケットです。
※参考サイト”mazume インフレータブルウエストSP

価格は高めのライフジャケットなんですが、個人的に気に入っているのは、浮き輪を包むカバー(ライフジャケットの外側)が分厚くしっかりしており、多少擦れた程度では浮き輪にダメージが入らなさそうな部分。

そして…
空気弁の色が緑色

内部に設置されているボンベの状態を、透明の窓から確認しやすい事。

ライフジャケットを着用して釣りをしていても、肝心のボンベが使用不可(赤色)の状態になっていたら膨らまないし、内部の状態を点検しやすいのが良いですね。

この腰巻きタイプのライフジャケット以外にも、上半身に着用する”サスペンダータイプ”や、道具を収納できる”フローティングベスト”等があるので、必ず何かしらの浮力を身に着けて釣りに出掛ける。

※テトラ帯や岩など、鋭利な物に擦れて浮き輪が破損する可能性がある場合は、フローティングベストの方が良いかもしれませんね。

落水事故を防ぎ命を守るリスト

ライフジャケットの重要性を書き出してみましたが、それでは実際に釣り場での落水事故を防いだり、万が一の場合に命を守れる行動についてリストアップ。

※オカッパリ釣行をベースに書き出します。

単独釣行(特に深夜)を極力避ける

夜の闇と釣り竿

万が一、落水してしまった場合、とにかく命を守るためには、人が居ない釣り場や時間帯の単独釣行を避けるのが大前提。

今回、長男君はボートから海に落ちましたが、それを真横で見ていた友達、即座に対応してくれたキャプテンが近くに居たからこそ、迅速な救助で大事に至りませんでした。これが単独での釣行だったら…。

前項でも書いた通り、落ちた瞬間に水を飲み、咳き込んで呼吸困難。更には、泳ぐ事はままならず浮いた状態で流され続け、運良くテトラや岩に掴まっても這い上がってくるのは困難を極める…。

一方、単独釣行でテトラ帯に上がっていたとしても、ハイシーズンの釣り場のように、一定間隔で釣り人が並んでいるなら、落水してしまっても周囲の人が気付いてくれる。これが、誰も居ない海だったら…。

一人と周囲に人が居る場合では、生存確率が大きく変わると思います。


陸へ上がるルートを確認する

堤防の階段

これは、釣りを始めた頃から実践していますが、落水してしまった場合に備え、水中から這い上がって来られる場所を確認しておく。

釣り場に到着すると、急いで準備を終わらせ、直ぐに実釣をスタートさせたい気持ちは分かりますが、まずは釣り座を選ぶ段階で、階段やハシゴが設置されている場所の近くに立ち位置を構える。

タックルをパージする必要も含め、事前に脱出ルートを知っているのといないのでは、落水時のパニック度合いも変わるはずです。


テトラや滑る場所に乗らない

テトラポット

波を被っているテトラや、濡れているスロープ・石畳など、一歩踏み込んだ瞬間にツルっと滑り始め、自分の力ではどうする事も出来なくなります。

※自分自身、過去にはテトラで釣りをしていましたが、今では怖くて上に乗ることが無くなりました。

また、テトラに関しては、隙間に落ちるのが本当に危険で、一度落ちたら引き上げられないケースもあると聞くほど。

こういった場所は、歩いているうちに突如として滑るので、先程も書いた通り、人が居ない釣り場への単独釣行なら、避けた方が良いかと思います。


水面まで安全な距離を取る

川で釣りをする子供ハシゴの位置を確認

これは、我が家の子供達に小さい頃から言い聞かせてきた事ですが、護岸ギリギリには立たず、必ず安全マージンを確保して釣りをする事。

そうすれば、不意にバランスを崩して落水する事もなく、魚へのプレッシャーも少なくなり一石二鳥。

※写真の場所は、近くにハシゴもあり足場も良い。深夜に単独釣行する場合は、こういった”落水しても助かる条件”が揃っている場所を選ぶようにする。魚を釣るために命を落としては、元も子もありません。

落水体験から必要な準備と安全対策・まとめ

今回は、ボートから海に落ちた長男君に実体験を聞き、実際に落ちるとどうなるのか、どうすれば落水事故を防げるのか等を書いてみました。

色々と書きましたが、落水から命を守るためには、絶対的に”ライフジャケット”や”フローティングベスト”を着用し、浮力を得られる状態を作っておく。そして、深夜など”人の居ない場所への単独釣行”を避ける。

この二点に尽きると思います。

また…
ビショビショの服と浮き輪がひらいたライジャケ

万が一落水した場合は、何をすれば良いと思ったかを長男君に聞いてみたところ、「浮き輪があるから泳げないし”浮いて待て”しか出来ん!!」との事。

更には、着ている服が水を吸って重くなり、自力では船尾に這い上がれず、友達に足を引っ張り上げてもらって何とか助かったとも。やはり、一般的に言われている現象が起こり、周りに人が居ないと窮地に陥る結果に…。

深夜の単独釣行の場合は、人の居ない真っ暗な釣り場は避け、できるだけ発見されやすい場所・条件を選んでおく。”釣り人が居ない=プレッシャーが少なく釣れそう”と思うかも知れませんが、身の危険があっては元も子もない。

兎にも角にも、まずは浮力を身に着け、危険な釣り場に一人だけといったシチュエーションは避ける。落ちた時の事を考え、上がって来られるかを立ち位置の選定条件に加える。この三つが最重要かと思います!!

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!

今回の投稿と同じ「釣り関連の話」にある前後の記事は、下記のようになっております。お時間がある時にでもチェックして頂けると嬉しいです!!

また、11月28日現在「シーバス釣り」には「 201件」の投稿があります。カテゴリー内での人気記事や、ブログの最新記事リストも記載しておきますので、宜しければ合わせてご覧くださいませ。


このエントリーをはてなブックマークに追加 シェア&フォローして頂けると嬉しいです!
タグ:『』|Posted By


『シーバス釣り』の新着記事『釣り関連の話』の人気記事『当ブログ』の新着記事
コメント
お気軽にコメント下さい

お名前(ペンネーム)

あなたのBLOG URL ※無記入でもOK!

コメント記入欄

コメント欄の『利用規約』を読み、本規約の内容を承諾してから送信下さい。
書き込んだコメント内容は、管理者の認証を受けた後にブログへ表示されます。