ルアーや仕掛けの根掛りでラインの手元カットは厳禁!!
今回は、釣りをする時の重要なお話。
前回の釣行日記にて、少しだけ触れた”根掛りルアーの手元カット”ですが、今年に入って遭遇する率が高くなっているように思います。
リトリーブしていると、何かが引っ掛かった感触と同時に、エレベーターのようにルアーが空中へ登ってくる現象…。
この釣行時は、沈んでいたラインの絡みどころが良く、何とか水中から引き上げる事に成功しました。ただ、手元カットは本当に危険。
コロナ禍の釣りブームにおいて、こういった事例も増えている気がするので、少しだけ文章にしておこうかと思います。
ラインを手元でカットする危険性
ルアーフィッシングに限らず、釣りをしていると付いて回るのが”根掛り”で、ルアーや仕掛けが何かに引っ掛かってしまう現象。
根掛りが起こった場合、うまく外す事が出来れば良いのですが、どうしても外せない時はラインを切る事になります。
その際、水中や空中にラインを残せば、野鳥に絡まり命を奪ってしまったり、マリンレジャーの事故に繋がる可能性もあるので、最大の注意を払う必要があります。
根掛りした際、一番やってはいけないのが、リールの先からバッサリ切ってしまう”手元カット”という方法。
手元カットを行えば、そこから先のラインは全て水中や空中に残る事になり、先程も書いたような事故が起こってしまいます…。※特に、野鳥に絡まるケースが多く、近年では問題になってきています。
また、その場所がカヤックや水上バイク、ボート等の航路だった場合も、ラインが絡めば事故や破損に繋がります。
※フルキャスト直後に手元カットをすれば、水中に60~80mのラインが残り漂う事になりますし、リールに巻いているラインも半分近く無くなってしまう。
なので、ルアーや仕掛けが外れず、最終手段としてラインを切る場合は、釣り場に残るラインを最小限に留めなくてはなりません。
取れない根掛りのラインの切り方
水中の障害物に絡んでしまい、どう頑張っても外す事ができずラインを切る場合、先程も書いた通り手元カットは禁忌に近いかと。※一部、特殊な例を除く。
まずは、一般的なラインの切り方ですが、ラインと一直線になるようロッド角を合わせ、リールのスプールを押さえながら、ロッドに負荷を掛けないよう真っ直ぐ引く。※自分が後ろに下がって引く。
参考動画
大抵の場合、この方法で”ショックリーダーの結束部”か”スナップの結束部”から、プチっと切れる事になります。
ただ、この方法で根掛りを切ると、スプールにラインが食い込み、次のキャスト時に抵抗が掛かる事もあるので、私の場合はラインを何かに巻き付けて、”後ろに下がりながらゆっくり力を入れ”引っ張るようにしています。
強固に根掛りしている場合
通常の根掛りであれば、スプールから出たラインを手のひらに巻き付け(グローブ着用)、後ろに下がりながら引っ張ります。
それでも切れない場合、ラインの食い込みによって、巻き付け部分を怪我する可能性があるので、手のひらでは無く、ペットボトル等の丸い物に巻き付け、ゆっくりと引き抜くようにします。
急激に力を入れないよう注意
ラインを引っ張る際、瞬間的に力を入れてグっと引っ張ると、タックルを破損したり、ラインを巻き付けている部分を怪我するか、自分に向かってルアーが飛んでくる可能性も有るので本当に危険。
必ず『ジワ~』っと徐々に力を入れて引くよう注意して下さい。※こうして引っ張っているとフックが曲がり、フッとルアーが外れて回収できる事もあります。
ルアーや仕掛けを電線へ引っ掛けた場合
水中の岩や障害物に根掛りさせた場合は、前項の方法で『リーダー』『スナップ』どちらかの結束部からカットする事ができますが、問題になってくるのは電線など空中へ引っ掛けてしまった場合。
私は未だ経験が無いのですが、水辺の近くを歩いていると、電線からぶら下がる沢山のルアーを見た事があります。
東日本大震災以前、夜間照明が点灯していた当時は、橋の前にある電線に沢山のルアーが垂れ下がっていました…。
万が一、電線にルアーが絡んでしまった場合、電気事故に繋がる可能性もあるので、前項のように引っ張るといった行為は厳禁。
一応、凧揚げと同じ扱いになると思い調べてみたところ、関西電力のサイトには『もし電線にタコやラジコン飛行機などがかかったときは下記連絡先までご連絡ください。』と書いてありました。
なので、無理に引っ張ったり手元カットせず、まずはカスタマーセンターに連絡して指示を仰ぐのが得策かと。
ご注意いただきたい電気事故
鉄塔や電線の近くで釣りをするのは危険です。電線に釣竿が触れたり、近づくだけで感電する恐れがあります。特にカーボン製の釣竿は電気をよく通すため注意が必要です。釣りをする、または釣竿を持ち歩く際は上空の電線にご注意ください。
引用元 :『その他のご注意いただきたい電気事故 / 関西電力グループ』
電力会社のサイトにも記載があるように、『鉄塔や電線の近くで釣りをするのは危険』なので、電線に引っ掛けた云々の前に、引っ掛ける可能性のあるような場所で釣りをしない、キャストしない事が大切だと思います。
空中にラインを残してしまう場所
- 電線の近く
- 橋の裏側や橋脚
- 停泊船に繋がるロープ
- 生い茂った木や草花
- フェンスの近く
こういったスポットでは、キャストに失敗した場合、手元カットでしか解決できない状況に陥る事が多いので、無理なキャストはしないよう注意。
手元カットのリスクを承知のうえ、ギリギリを攻め無茶して釣った1匹より、心に余裕を持った釣行で無理はせず、環境を大切にできる方が凄腕だと思います。
本当に外せない?根掛りの外し方について
シーバスは釣れない私ですが、根掛りでルアーロストのゼロ記録は現在も更新中で、根掛かりはするものの全て回収できています。
今回と重複する部分はありますが、根掛りの外し方や考え方については、過去に記事を書いてあるので、そちらを参考にしてみて下さい。
ルアーや仕掛けが根掛りした際、重要なのは”力を入れて引っ張らない”事。
根掛りしたままの状態で、ラインを張らず緩めずで立ち位置を変え、弓を引くように伸ばしてから、ポンっと弾みをつけて離してあげる。※下記参考動画
藤沢氏(4:50辺りから)
秦氏
不意に根掛ってしまった場合、無理に引っ張ったりロッドをあおったりせず、この動画の方法を試してみて下さい。
これらを試してみて、どうしても外れなかった場合は、スプールを押さえながら(もしくは何かにラインを巻きつける)、ゆっくりと後ろに下がってジワ~っと力を入れてラインをカットする。
ラインシステムを見直しておく(閲覧注意アリ)
根掛りをカットする際、一つの考え方として、ラインシステムの中で”弱い部分”を設定しておくのも一つの手段かと思います。
本来であれば、フックを曲げてルアーごと回収できるのが一番なんですが、釣果に関わる部分ですし、フック以外が絡むケースもあるので…。
ルアーとの接点となる、スナップ部分の結束から切れるよう、漁師結びなど強固なノットでは無く、一般的なルアー釣りで使われる簡単な物にしておく。
また、スナップ部分から切れるよう、ショックリーダーとメインラインは、強固に結束しておく必要があります。
結束がシッカリしていれば、根掛りした場合も、ゴミやカキ殻などを剥がしながら手元まで回収できたり、引っ張っている最中にフッと外れてくれたり。
ただ、一点だけ注意が必要なのは、根掛りをした・空中に絡まったルアーは凶器にもなり、力を掛けていればいるほど、信じられないスピードで、自分に向かって飛んできます。
過去に一度、泥に埋まったようなゴミ袋を引っ剥がし、足元まで寄せてズリ上げようとした瞬間…。※閲覧注意!!
ゴミ袋が千切れて、ラインを持って引っ張っていた腕に。この時、何が起こったのか分からず、気が付けば鈍痛が走り…。
注意喚起として、あえてそのまま掲載しましたが、何かに引っ掛かっていたルアーが外れた瞬間、弾丸のような速さで空中を飛んで来る事があるので、根掛りを引っ張りながら切る場合、本当に注意して下さい。
※水中にあれば威力は軽減されますが、水面近くやルアーが空中に出ている時は、目や顔・体を保護し、何かの影に隠れながら引っ張るといった防御策を取って下さい。※自分の場合、タモを盾に陸戦型ガンダムのように引きます。
ラインの手元カットは厳禁・まとめ
今回は、根掛り時のラインをカットについて書いてみました。
今まで書いた通り、手元カットを行うと、長い釣り糸がその場所に残る事になり、野鳥の命を奪ったりマリンレジャーの事故に繋がったりと本当に危険。
なので、まずはラインシステムを見直し、良くてフックを曲げて回収・悪くてスナップ部分から切れるよう、準備段階で工夫してみて下さい。
また、掲載させて頂いた動画などをチェックし、根掛った場合でも外せるように工夫する。※かなり回収率の高い手法なので。
更に言えば、電線の近くや係留ロープなど、空中に掛かりそうなスポットへはキャストしない。というのが大切かと。
兎にも角にも、手元カットは本当に危ないので、根掛りを起こした場合も慌てずに。釣り場に残すゴミを最小限に留めるよう、注意してみて下さい。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!
今回の投稿と同じ「釣り関連の話」にある前後の記事は、下記のようになっております。お時間がある時にでもチェックして頂けると嬉しいです!!
また、11月27日現在「シーバス釣り」には「 201件」の投稿があります。カテゴリー内での人気記事や、ブログの最新記事リストも記載しておきますので、宜しければ合わせてご覧くださいませ。
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