ルアーフック交換のコツと注意点

ルアーフック交換の手順とコツと注意点

今回は、ルアーに付いているフックの交換について。

魚がバレてしまう要因の一つに、フックの鋭さが挙げられるかと。せっかく掛けたのに、針先が錆びていたり鈍いと、刺さりが悪くバラしてしまう…。

なので、針先が鈍れば、新しいルアーフックへ交換する事に。

新品と使用済みフック
新品のフックと廃フック

フックを交換する作業は、慣れてくれば数分で出来るものの、始めのうちは時間が掛かってしまいます。

そこで、交換するフック関する要点や、フック交換の手順を図解しつつ、ちょっとしたコツなども書き残しておこうと思います。

フック交換のタイミング

まず最初に、使用しているルアーのフックを交換する時期について。

一般的に、爪にフックを立ててみて、スルスルと滑りが良いようであれば交換時。といった確認方法もありますが、私は親指の腹で針先を触ってみて、包丁の刃のように引っ掛かり具合を感じながら確認しています。

実際のところ、時間と資金に余裕があるのであれば、定期的に交換しておく(もしくは乾いた状態でカバーをしておく)方が無難かと。

爪で確認
爪にフックを立てて確認

例えば、フックが錆びたり曲がった場合は、フックを新しく交換する必要があると判断できますが、釣行中にボトムを擦ったり・ゴミを引っ掛けたり・ルアーボディに当たったり・ケース内で擦れたりと、知らない間にダメージが蓄積します。

なので、見た目に変化が無い場合でも、針先の引っ掛かりを確認し、鈍いようであれば交換するよう注意したいところ。

※針先は釣果に直結するポイントなだけに、常にキンキンにしておきたいのが理想ですが、実際は資金的にも難しい部分がありますよね…。

曲がってしまったフックの対処

魚を掛けたり根掛りを外した際、針先への掛かり具合によっては、フックの先端が伸びてしまう事もあります。

こういった場合、釣行中であればプライヤーを使って、グイっと元の形に戻してあげる。※スペアフックがあれば交換も。

曲がってしまったフック
IP-13のフックが曲がった

ただ、曲がった部分は弱くなってしまいますし、元の形状を再現する事は難しいので、プライヤーで戻すのは応急処置といった感覚かと。

帰宅後の落ち着いた時にでも、新しいフックへ交換しておく方が無難です。

公式サイトでルアーのフックサイズをチェック!!

次にオススメしたいのが、交換したいルアーの純正フックサイズを確認する事。

交換するルアーメーカーのサイトや、パッケージの裏側を見れば、そのルアーに付いているフックサイズやメーカー等が記載されています。

邪道:SU-SAN
SU-SANのフックサイズ

コアマン:VJ-16
VJ-16のフックサイズ

勿論、意図してフックチューンを行う場合は、準備した物を交換すれば良いのですが、基本的には純正仕様で交換する方が無難です。

前回の記事で書きましたが、一口にフックと言えど、太さやサイズ・形状など、その種類は様々な物が販売されています。


ルアーの中には、フックサイズを変えると、想定している泳ぎが変わってしまうものや、扱いが難しくなる物も多々あります。

例えば、先程の記事内でも書いた通り、VJ-16の純正フックは”がまかつ トレブル13”ですが、ロングシャンクになっている”トレブルRB”に交換すると、アルカリ部分にフックが刺さったり・背負ったりするケースが増えてしまう。

純正フック
VJ-16とがまかつ トレブル13

なので、ルアー本来のスイム姿勢を維持したい場合は、公表されている純正フックへの交換がオススメです。

※ただ、一つ一つ買い揃えると膨大な数になるので、同サイズ・似たような形状であれば問題ないかと。

スプリットリングプライヤーがあると便利!!

フックを交換する際、ルアーに付属する”スプリットリング”という輪っかを開き、フックを脱着する事になるのですが、このリングが固くて開け辛い…。

以前は、針や爪楊枝を使ったり、爪でこじ開ける猛者も居ましたが、現在は”スプリットリングプライヤー”という便利なツールが販売されています。

スプリットリングプライヤー
スプリットリングプライヤー

一般的なプライヤーの先端に、鋭利で小さな突起物が付いており、それをリングに引っ掛けて開く仕組み。


個人的には、上記事で紹介した邪道の”スプリットリングプライヤー / MSサイズ”が使いやすくてオススメです。

このツールが有るのと無いのとでは、フック交換の手間がグンっと変わるので、手元に一つ持っておいて損は無いと思います。

ルアーフックの交換手順

それでは、実際にフックを交換する方法を図解してみます。

基本的に難しい工程は無く、スプリットリングを開いてフックを取り外し、新しいフックを入れ直してあげれば完了。

1.スプリットリングを確認

スプリットリング

ルアーに付属するスプリットリング(赤色矢印)を回しながら、プライヤーを差し込むエンド部分を見つける。※その際、スプリットリングが錆びているようであれば、リングごと外して交換して下さい。


2.スプリットリングを開く

プライヤーでスプリットリングを開く

エンド部分ギリギリでは無く、数ミリ横へズラした位置にプライヤーの先端を引っ掛けリングを開きます。※この時、プライヤーの先端を少し内側へ向け、押し込むように開くと作業しやすいです。


3.フックを取り外す

フックを抜き取る

プライヤーで開いたスプリットリング端に、フックの頭(アイ)が入ったら、リングを挟み込むようにプライヤーを持ち直し、クルクルと押し込みながら外す。※フックは動かさず、スプリットリングを掴んだプライヤーを回すと楽です。


4.新しいフックを準備

新しいフックを準備

先程も書いたように、フックチューンを行わないのであれば、公式サイトに記載されているフック(サイズ)に近い物を用意する。


5.新しいフックを入れる

スプリットリングを開きフックを入れる

フックを外した時の要領と同じく、プライヤーでリングを開いた後は、新しいフックを最後まで押し込む。


6.フック交換完了

フック交換完了

交換したフックや、スプリットリングにズレや緩みが無いかを確認し、フック交換は完了。

※新しいフックを押し込む際、スプリットリングがルアーアイを巻き込んでいると、ルアーから簡単に外れてしまうので要確認。(スプリットリングが外れそうになっていないか、きっちり奥まで入っているか)

交換時はフックの向きにも要注意!!

スプリットリングを開く感覚に慣れれば、フックの交換自体は簡単なんですが、釣り針が3本付いているトレブルフックの場合は、針先の向きにも注意必要。

フロントフックに装着されている向きは、殆どのルアーが”前1×後2”のセッティングになっていると思います。

前1×後2
フロントフック

一方、お尻側に装備されているリアフックの場合、ルアーメーカーや製作者の意図により、前後が入れ替わっているケースも多くあります。

前1×後2(フロントフックと同じ向き)
前1本・後ろ2本のセッティング

前2×後1(フロントフックと逆向き)
前2本・後ろ1本のセッティング

なので、純正仕様で交換したい場合は、フックを取り外す前に、装備されている”フックがどちらの向きなのかを確認”し、その方向と同じように取り付ける。

些細な事かも知れませんが、何気に交換していると、この部分が入れ替わる事もあるので、フック交換時の注意点として挙げておきます。

フックチューンについて

フックを交換する際、ルアーメーカーの純正仕様では無く、意図的に違う種類へ交換する事もあります。

これらの理由や組み合わせは多々あり、状況や考え方でトライ・アンド・エラーを繰り返す事になりますが、フックチューンによって得られる効果もあったり。

フックチューンの効果

  • フックを細くする
    抵抗が少なくなる細軸のフックへ交換し、フックアップ・刺さりを良くする。
    (バチシーズンなど繊細なバイトを絡め取りたい時)
  • フックを太くする
    抵抗は増えるものの、軸を太くする事によって曲がりを防止しする。
    (荒食いシーズンなど、良型を相手に想定する場合)
  • フックを大きくする
    純正よりもレンジが入り、フックへの負荷にも強くなる。
    (ルアーの動きが小さくなる)
  • フックを小さくする
    純正よりも軽くなり、レンジが上がるケースもある。
    (ルアーの動きが大きくなる)
  • フックタイプを換える
    ベンドの形状やシャンクの長さを変更し、釣り場のシチュエーションに合わせる。

純正フックから別の種類へ交換する場合、こういったチューンの方法や効果はあるものの、フックを弄る事によって、泳ぎが破綻してしまったり、ポテンシャルを発揮出来なくなるケースも多々あります。

フックも様々
フックによっても違いがある

太さ・大きさ・長さ・角度・コーティングなど、色んなタイプのフックが販売されており、それぞれで特徴も変わってきます。

フックチューンを行う場合、まずは自分の希望と効果を考え交換し、実際の釣り場へ持ち込みスイムチェックを行ってみる。

先程も書いた通り、大きさや長さが変われば、ルアーの泳ぎが破綻してしまう事もあるので、じっくりと確認してから実釣で使用する事をオススメします。

交換した廃フックの捨て方

最後になりますが、交換し終わった後の使用済みフックについて。

針先が錆びたり鈍くなったと言えど、そのまま釣り針を捨てるのは危険なので、適当なケースに廃フックを溜めておく。

交換済みの廃フック
廃フック入れに入れる

そして、一定量溜まれば、蓋のできるお菓子の空き缶等へ入れ、”燃えないゴミ(カン)の日”に廃棄するようにします。

些細な事かも知れませんが、適当に捨ててしまうと本当に危ないので、釣り針の廃棄は怪我や事故の無いように注意して下さい。

フック交換の手順とコツと注意点・まとめ

今回は、ルアーフックの交換に関する要点をまとめてみました。

フック交換に慣れないうちは、スプリットリングを開いたり、フックのアイを滑り込ませるのに時間が掛かるかも知れませんが、コツを掴んでしまえば意外と簡単。

文中でも書いた通り、針先の鋭さは釣果にも影響を与える部分なので、極力キンキンの状態を維持しておきたいところですが、フック交換の費用を考えると、頻繁に交換していられないのも事実…。

一方!!
パラガスのフック交換仕様

ここぞという時に使う勝負ルアーや、フックチューンを行いたい場合は、購入直後の新品フックであっても、意図して交換してから使用する事も。

※以前は、新品であっても使用中にフックが抜けてしまったり、軽く引っ掛けただけで曲がってしまったり、直ぐに錆びたりといったフックもチラホラあり、そういったルアーもフック交換してから使っていました。

また、使用する環境や考え方・好みによって、膨大な組み合わせとなるフックチューンも、釣果に繋がる事があるので試してみて損は無いかと。

フックチューン
STX-58 #4

私の場合、新品の状態からフックを交換して使う”パラガス”ですが、通常サイズが『#6』に対し『#4』へ交換した物も、事前に準備してあったり。

※ちなみに、勝負ルアーにはPEライン対応フック『owner/STXシリーズ』を愛用しています。

釣り人と魚との接点となる道具なだけに、色々と考える要素の多い項目ですが、まずはフックの先端を確認して、鈍っている・錆びているようであれば、サクっとフック交換するよう気をつけてみて下さい。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!

今回の投稿と同じ「釣り関連の話」にある前後の記事は、下記のようになっております。お時間がある時にでもチェックして頂けると嬉しいです!!

また、11月28日現在「シーバス釣り」には「 201件」の投稿があります。カテゴリー内での人気記事や、ブログの最新記事リストも記載しておきますので、宜しければ合わせてご覧くださいませ。


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