車のバッテリー交換手順とメモリーのバックアップ方法

車のバッテリー交換手順とメモリーのバックアップ方法

今回は、車のバッテリー交換について。

今年に入って以降、通勤や買い物などで自転車を利用する事が増え、4ヶ月近く経っても半分程度しかガソリンを消費していない状態。

更には、車に乗る機会も少なくなっていたタイミングでの外出自粛となり、綺麗に洗車してカバーを掛けて保管していたところ…。先日、車を動かそうと思った際、完全にバッテリーが上がっていてエンジンが掛からない。

バッテリー上がり

今年に入って殆ど乗って無いですし、前回エンジンを掛けたのは三週間ほど前。更には、交換時期も近づいていたので、怪しいとは思っていましたが…。

バッテリー交換をするためには幾つかの選択肢があったものの、費用面から自分で交換する事を選択。車の電装品やコンピューターがリセットされないよう、バックアップを行いながら交換したので、その手順などをまとめておきます。

車のバッテリー上がり・交換の選択肢と注意点

今回は出先では無く、自宅の駐車場にてバッテリーが上がったので、バッテリーの交換について色々と検討する時間がありました。

まず最初に、バッテリーが上がってしまった時の対処法として考えられるのは、下記のようになるかと。※代表的な方法。

バッテリー上がりの対処法

  1. JAFを呼びバッテリーを交換してもらう
  2. 友人を呼びジャンプスタートさせてもらう
  3. スターターを使いジャンプスタートさせる
  4. バッテリーを充電して様子を見る
  5. バッテリーを充電してショップに持ち込む
  6. 自分でバッテリーを交換する

どこかへ出掛けている際、突然バッテリーが上がってしまった場合は、考えられる対処法が①~③のジャンプスタート(または交換)になるかと。

最近では、スマホやタブレットへの充電機能を備えた、コンパクトで比較的安価なジャンプスターターも販売されているので、万が一の時の為に常備しておいても良いかもしれませんね。

自動車がエンストしてしまっても、牽引車を呼んだり道路脇で助けを待つ必要がなくなります。スマートフォン、タブレット、カメラ、GPSユニット、MP3プレーヤー、ワイヤレスヘッドホン、携帯ゲーム機などのデバイスへの充電も可能。

ただ、この場合はバッテリーの代金以外に、作業工賃やジャンプスターター等の料金が発生するので、自分で交換するよりも費用が掛かってしまいます。

次に、自宅の駐車場でバッテリーが上がってしまった場合、とりあえず充電を試してみてから、しばらく様子を見るかショップへ持ち込み交換する方法も。

バッテリーの充電器を持っていなかったので、色々と調べた結果、レビューや評判の良かったコチラの商品の購入も検討しました。

全自動パルス充電器。オートバイ、軽自動車~ミニバン、小型農機、小型トラックに最適!ハイブリッド車、アイドリングストップ車にも。

メルテック商品説明

この方法を選んだ場合、充電器は購入する事になるものの、今後も使える物ですし、家に置いてあっても良いかなぁと思ったのですが…。

やはり、バッテリー以外に1万円弱の出費は厳しいという事で、最終的にコスト面で最もお得になる自分で交換する方法を選んでみました。

自分でバッテリーを交換する準備と注意点

前項のように色々と検討したものの、ジャンプスタートで何とか車を動かし、ショップやディーラーへ持ち込み交換すると、その費用は工賃込みで約2万円強との事。
バッテリー品番60D23L~80D23Lの場合

なので、自分で交換する事を決めましたが、交換バッテリーの購入時や作業の際に、気を付ける事が幾つかあります。

自動車バッテリーの表記と選び方

AC DELCO ACデルコ AMS80D23L

まず、新しく購入するバッテリーについてですが、品番表記の中にバッテリーの形式が記されているので、その部分に注意しながら選んでください。

今回、バッテリーを交換する車(ヴォクシー)に搭載されている物を確認すると、『PG60D23L』という表記になっていました。

バッテリーの表記
車のバッテリー表記

上記の中で、重要になってくるのが『容量』『サイズ』『端子位置』の三点。

頭部分の「PG」に関しては、各社バッテリーのグレードを表しているので、さほど気にしなくても良いかと思います。

バッテリーの容量に関しては、現在と同じ数値の物か、それよりも大きな物を選べば問題無いかと。(今回は「80」の物を購入しました)

次に、サイズと端子位置については、現在と同じものを選んでください。
D=バッテリーの規格サイズ
23=バッテリーの長さ
L=端子の左右

なので、新しいバッテリーを選ぶ際は、『容量』の部分だけを検討材料に値段を比較し、お得に感じる方を選べば良いかと。

※一方で、他の『サイズ』や『端子位置』の表記は、現在使用中のバッテリーと同じ型番を選んでください。

※電気自動車やアイドリングストップ車は、専用のバッテリーを準備して下さい。

メモリーのバックアップについて

車のバッテリーを自分で交換する際、その作業自体は難しく無いものの、問題になってくるのが車に搭載されている電装品やメモリーのバックアップ。

車には、時計やナビなどの電装品や、走行を補助するためのコンピューターが組み込まれていますが、バッテリーを交換する際に電流が遮断されるため、こういった電子制御システムがリセットされてしまう可能性があります。

時計やメーター類
時計やメーター類

ディーラー等で再設定は可能も、パワーウインドウが作動しなくなったり、アイドリングが不調になったりと、電子制御されている部分がネックに。

なので、完全に電流を遮断しないよう、バックアップしながら交換作業を行う必要があり、今回はエーモン工業の『メモリーバックアップ(8864)』という商品を購入しておきました。

メモリーバックアップ(8864)
エーモン工業8864使い方

エーモン工業から販売されている、同種のリニューアル版のようで、前回「直ぐに外れる」と不満の多かったクリップ部分が改善され、値段も1500円前後と安価だったのでコチラを購入。

バッテリー交換の際、バッテリーの代わりに一時的に車両へ電気を供給。時計や燃費計、カーナビのメモリーなどがリセットされるのを防ぐ。単三電池8本(別売)で車のメモリーを保護。

後は、樹脂コーティングで火花やショートを防いでくれる、バッテリー専用の安心レンチを購入しておきました。

エーモン ショート防止2wayレンチ
エーモン ショート防止2wayレンチ 122mm×7mm 1684

バッテリーはトヨタ車仕様のACデルコ
充電制御車対応 国産車用バッテリー

バッテリーは、トヨタ車で採用されているACデルコの『AMS80D23L』。メモリーのバックアップ用に、エーモン工業の『メモリーバックアップ(8864)』。このレンチを含め、以上が自分で交換する為に購入した商品です。

この三点で、合計が1万2千円程度だったので、ディーラーやショップへ持ち込む半額ほどで済みました。

バッテリー交換バックアップの準備

前項で説明した通り、車の電装品がリセットされてしまわないよう、メモリーのバックアップを行いながら交換するため、今回購入したエーモン工業の『メモリーバックアップ(8864)』を使う準備から始めます。

一応、事前情報で単三電池が8本必要との事だったので、家の中にある電池を集めておきました。

メモリーバックアップ(8864)
エーモン メモリーバックアップ EV車・HV車・アイドリングストップ車対応 (8864)

手に持った瞬間、理科に使用する学研のオマケみたいな印象を受けましたが、この値段でバックアップが取れるなら文句は無いか…。

まず最初に、メモリーバックアップの蓋を開き、単三電池を8本セットします。※赤色の蓋をスライドさせてオープン

1.カバー(蓋)を開ける
エーモン工業8864の蓋を開ける

2.電池を入れる
単三電池を8本入れる

3.カバーを閉じる
車のメモリーを保護

これと言って難しい事はありませんが、電池を入れた後、赤色のカバーが閉まりにくかったので、多少強引にセットしました。

一応、説明書を読んでいると、電池をセットした後はプラスとマイナス電極が接触しないようにと注意書きがあったので…。

説明書
エーモン工業8864の注意点

グローブで端子を覆う
ニトリルグローブで絶縁

余っていたニトリルグローブを使い、片方の端子を覆って絶縁しておきました。

これでメモリーのバックアップする準備も終わったので、各種アイテムを持ち出し、実際に車のバッテリー交換作業を始める事にします。

自分で車のバッテリーを交換の手順

今回は、トヨタ車ヴォクシーのバッテリー交換ですが、基本的な工程はどの車種も同じなので、作業例を参考にしてみて下さい。

一応、安全を確保する意味合いも込めて、いつものニトリルグローブ着用のもと作業を進めて行きます。(手が汚れるのも嫌ですし)

1.バッテリーストッパーを取り外す

バッテリーステーのネジを緩める

まず最初に、バッテリーを固定しているストッパー(ステー)を取り外します。

バッテリーを抑え込むようにして設置されているストッパーのナットを外し、角度を変えながらストッパーを引き抜くように外す。

取り外し
バッテリーステーを取り外す

ヒューズボックスへのパイプが付属しているので、完全に取り外す事が出来ないため、ビニールテープを使ってエンジンルーム内の邪魔にならない部分へ固定します。


2.メモリーバックアップをセットする

エーモン工業8864のハンガーフックを起こす

メモリーバックアップの裏面に折り畳まれているフックを起こし、ボンネット裏のスペースに引っ掛け、バッテリー端子と繋ぐ準備をします。

ボンネット裏に引っ掛ける
エーモン メモリーバックアップ EV車・HV車・アイドリングストップ車対応 (8864)を引っ掛ける

次に、メモリーバックアップのマイナスをバッテリーのマイナス電極へ、プラスをプラス電極へ接続します。

マイナス側
マイナス電極をクリップ

プラス側
プラス電極をクリップ

メモリーバックアップの端子が外れてしまうと、作業の途中で電流が途切れバックアップに失敗するので、カッチリと固定できる場所を選んで挟み込む。

また、端子がプラスチック等を挟み込んでいても電流が流れないため、確実に金属部分を挟むように注意する。


3.バッテリーから端子を外す

マイナス電極を取り外してニトリルグローブで絶縁

バッテリーから端子を外すには順番が有り、マイナス端子を外してから・プラス端子を外すように注意して下さい。

ショート防止レンチでバッテリーのナットを緩め、マイナス側の端子を外し、念のためにニトリルグローブを被せて絶縁。

その次にプラス側の端子を外し、同様に絶縁しておきます。

プラス側の端子
プラス電極を取り外してニトリルグローブで絶縁

これで、バッテリーから端子を外した状態になるので、通常であれば電流は流れていないハズですが、ドアを開けてパネルを確認したところ…。

ドアマークが点灯
電気は確保できている様子

警告灯を確認すると、キッチリとドアのマークが点灯しているので、メモリーのバックアップにも成功している事が分かります。


4.バッテリーを乗せ換える

バッテリーの端子を外した後は、取っ手を掴んで持ち上げ取り外します。※思っている以上に重たいので、気を付けて下さい。

バッテリーを抜き取り
バッテリーを取り外す

新旧バッテリーを乗せ換え
バッテリーを乗せ換える

新しいバッテリーを設置します。

容量が大きくなると、バッテリーの重量も重くなります。今回は60から80へ増やしたので、新しいバッテリーの方が重たいです。


5.端子を繋ぎバックアップを外す

プラス電極を繋ぐ

バッテリーを乗せ換えた後は、プラス端子を接続してからマイナス端子を接続の順番で繋ぎます。※クリップが外れないよう注意。

マイナス側を接続
マイナス電極を繋ぐ

バッテリーの電極に、キッチリと端子が接続できたら、メモリーバックアップのために挟んでいるクリップを外します。

クリップを外す
クリップを外す

確認
電気は通っている

クリップを外した後、ドアを開けて警告灯を確認すると、ドアマークがバッチリ点灯しているので、バッテリーの交換は成功です。


6.バッテリーを固定する

一番最初に外した、バッテリーのストッパーを元に戻し、ガタつく事無く固定できれば交換作業は完了です。

ストッパー
バッテリーステーを戻す

ガッチリ固定
車のバッテリー交換終了

この後、3~5分ほどしてからセルを回せば一発始動!!

ヴォクシーの場合、比較的弄りやすい部分にバッテリーボックスが設置されているので、事前の準備が出来ていれば比較的簡単に終わるかと。※ブログの写真を撮りながらでも、15分程度で終わりました。

車のバッテリーを自分で交換する手順とバックアップ・まとめ

今回は、車のメモリーバックアップを行いながら、自分でバッテリーを交換する方法についてまとめてみました。

バイクを弄ってた頃は、これと言って気にせずバッテリーを交換していましたが、車の場合は電子制御されている部分もあるので、いかにバックアップを重視するかで対応も変わりますよね。

メモリーバックアップ(8864)
エーモン工業8864説明書

今回使用した、エーモン工業の『メモリーバックアップ(8864)』は、簡単な構造でしたが役割は十分果たしてくれたので、買って良かったと思える商品でした。

※このバックアップ機器にも色んなタイプや価格が有り、高価な物は一万円近くするので、ショップやディーラーへの持ち込みと変わらない値段になったりする事も…。

8864の注意点を挙げるなら…
クリップの端子

端子部分の両側に電流が流れる訳では無く、コードが繋がっている片側からだけになるので、矢印の方を確実に金属部分へ接続するように。

また、この前進となる『メモリーバックアップ(1686)』も販売されていますが、クリップの形状が外れやすいとのレビューが多かったので、クリップ部分が改善され外れにくく開きやすくなった『8864』を選んだ方が良いかと。

そして、交換し終わった廃バッテリーについてですが、ネットで購入した場合は廃バッテリーの無料引取りを行っている店舗もあるので、新バッテリーの箱は捨てずに取っておき、返送時に利用するようにします。

箱は捨てない
AMS80D23Lを開封

大抵の場合、送料はコチラが負担の引取り無料というケースが多いですが、中には返送用の伝票が入っており、送料も持ってくれるショップもあるようです。

今回は、バッテリーの交換時期(三年前に購入)と外出自粛が重なり、エンジンを掛けなくてはと思いつつ数週間経ってしまった事により、バッテリーが上がってしまいました。※綺麗に洗って、カバー掛けてたので始動が面倒で…。

何らかの形でエンジンを始動させ、ディーラーやショップへ持ち込むケースと比べ、メモリーバックアップを購入しても半額程度の金額で収まって良かったです。

※実は、翌日に半年点検を控えていたので、ササっと交換して点検時にチェックして頂きましたが、問題無く取付け出来ていたようで一安心です。やはり、長期間乗る予定が無くても、1週間に1度・30分程度は動かした方が良さそうですね。

長々と書きましたが、バッテリー交換の手順自体は本当に簡単です。

バッテリー交換手順

  1. バッテリー固定具を外す
  2. プラス・マイナス端子にバックアップ(8864)を繋ぐ
  3. マイナス端子をバッテリーから外す
  4. プラス端子をバッテリーから外す
  5. バッテリーを乗せ換える
  6. プラス端子をバッテリーに繋ぐ
  7. マイナス端子をバッテリーにを繋ぐ
  8. プラス・マイナス端子からバックアップ(8864)を外す
  9. バッテリー固定具を元に戻す

といった流れ。バッテリーターミナル(端子の接続部分)も、ショート防止レンチ1本あればサクッと緩めて外す事が出来るので、手が止まる項目は殆ど無いかと。

※車によっては、バッテリーの設置場所が奥まっていたり、作業しにくい場所にある車種もあるので、そういった場合はショップに任せてしまった方が良いかも…。

新しく購入するバッテリーの型番とサイズに注意し、今回のように自分で交換してしまえば、出費はグッと抑えられるのが嬉しいですね。商品の到着から交換作業まで、滞りなく進んで良かったです!!

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!

今回の投稿と同じ「車関連」にある前後の記事は、下記のようになっております。お時間がある時にでもチェックして頂けると嬉しいです!!

また、11月28日現在「ライフ」には「 98件」の投稿があります。カテゴリー内での人気記事や、ブログの最新記事リストも記載しておきますので、宜しければ合わせてご覧くださいませ。


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