シーバスの釣り方とコツ・ボトムを取れば釣果が増える!!
今回は、シーバスの釣果を増やすためのお話。
前回、シーバスを釣るためのポイントの探し方について書きましたが、その中で釣行中の注目ポイントについても触れてみました。
釣り場の具体例と共に、流れや地形の変化・鳥の居るスポットなど、シーバスの居所を絞り込める要素をリストアップ。
今回からは、それらの要素を掘り下げて書いてみたり、延長線にある『釣果を増やす』ためのコツのような物をまとめてみようかと。
まず最初に、比較的簡単に実践出来る要素として、『ボトムを取る』事について書いてみたいと思います。
リトリーブ中のルアーの軌道について
まず最初に、ルアーを巻いてくる際、どういった軌道で手元に戻って来るのか、何となくイメージを持っておく事が大切かと。
例えば、バイブレーションをボトムまで沈めた場合、着底位置から自分の立ち位置まで一直線に戻ってくると思っている方が結構多い。
凄く大雑把に書くと、こんなイメージになるのかも知れませんが、実際は上図ほど各レンジを舐めるように引いている訳では無く…。
巻いている最中のルアー軌道としては、水面とラインの接点に向かって泳ぎ、その後はラインを追うようにしながら付いてくるイメージ。
極端に書くと上図のような印象ですが、着底位置から一直線に自分へ向かって来る訳では無く、水とラインの接点へ向かって泳いできます。
そうなると、この図を比較しても分かるように、きっちりボトムを取ったとしても、浮き上がりが早ければ探れる範囲に空洞が出来てしまい、色んなレンジを通しているつもりでも、実際は表層近くをリピートしている事もあるかと。
ボトムを取る事の重要性
次に、『ボトムを取る』という手法についてですが、特に難しい事は無く、ルアーをキャストしてから底まで沈め、着底してから巻き始める事。
単純なように思えますが、水深のあるエリアではボトムを取る事によって、バイトを引き出すチャンスが多くなりますし、シーバスへアピールする時間も増えます。
キャスト後のルアーを着底させ、ボトムを取った時のバイトチャンスは、上図のようなイメージになっているかと。
①フォール中
上から落ちてくる物に対し、好反応を見せる事も多く、ルアーが沈んでいる最中(着底までの間)にバイトが出るケースもあります。
②着底時
ルアーが落ちてくる様子を伺っていた魚が、着底と同時にバイトしてくる事も。フォール中のアタリと合わせ、ラインや手元に伝わる変化に集中が必要。
③巻き始め(上昇時)
着底から上昇に切り替わる瞬間や、水面へ向かって急浮上している状態も、それぞれのレンジを通りアピール出来るため、シーバスからのバイトは出やすくなります。
④軌道が変わる瞬間
急浮上から横方向へとルアーコースが切り替わる瞬間など、今までと進行方向が変わる場合はバイトチャンスとなり、反応が出るタイミングとなります。
⑤表層付近
水面を壁に出来る表層付近も、バイトが出る可能性があります。わずかなロッドアクションを入れる、リトリーブ速度に変化をつけるなど、食わせの間がポイントに。
⑥ピックアップ直前
ルアーが水面から出る瞬間、水面に追い詰められたベイト状態になりバイトが出る。ピックアップ直前は気を抜かず、ロッド角を下げて足元までキッチリと引く事。
といった感じで、きっちりとボトムを取った場合は、ルアーの軌道が変わるタイミングも多いですし、それぞれのレンジでアピール出来るので、それだけシーバスが釣れる確率も高くなります。一方で…。
シーバスからのバイトチャンスは、『着水直後』『巻き始め』『表層』『ピックアップ直前』と大幅に減ってしまう事も。
表層でボイルが多発していたり、反応するレンジが浅い場合など、意図的に表層を通すのであれば良いのですが、何も考えず着水直後から巻いてしまうと、シーバスからのコンタクトを減らしてしまいます。
シーバスが反応する範囲”イヤイヤライン”について
前項の、『シーバスが反応してくるタイミング』と合わせて意識しておきたいのが、数年前のソル研にて、藤澤氏が解説されていた『イヤイヤライン』の存在。
話の内容を細部まで確認したかったので、参考資料を探してみたものの見つからず…。覚えている範囲で伝えると、シーバスが反応してくれるレンジの事かと。
かなりシンプルに書きましたが、濁りや潮といった自然のコンディションによって、シーバスがルアーを追いかけてくれるレンジの限界ラインが存在する。
イヤイヤラインまでは、急浮上したり背後を追走したりと、ルアーに反応を示すも、ラインを越えてしまうと反転して戻ったり。
要は、表層まで出きらない日や、ヒットレンジの上辺が水面では無い日が有り、このイヤイヤラインを前項の図と重ねてみると…。
ボトムを取った場合は、縦のレンジへアピールできるチャンスが残っているのに対し、着水直後から巻き始めた時は、イヤイヤラインの上を引いてしまい、シーバスからの反応は全く無くなってしまいます。
実は、気が付かないだけで、こういったケースは多々あるように思いますし、ヒットレンジが下の場合は、アタリすら無い完全ボーズになってしまう事も。
こういった観点からも、ボトムを取る・縦のレンジを意識する事は重要で、反応が無い・アタリが出ないと思う時ほど、重点的にボトムを取って探って下さい。
カーブフォールとフリーフォールについて
最後に、ボトムを取る為の具体的な方法に関して。ルアーをボトムまで到達させる手法として、『カーブフォール』と『フリーフォール』の二種類が有名かと。
カーブフォールは、ラインの放出をストップした状態で着底させる。一方のフリーフォールは、着水直後もラインを出し続け、ストンと真下に着底させる手法。
どちらも一長一短ありますが、ご自身の分かりやすい方法で試せばいいと思います。また、それぞれの特徴としては、下記のような内容が挙げられるかと。
カーブフォールについて
【メリット】
常にテンションの掛かった状態で沈下するので、ラインスラッグも出にくく、魚からのコンタクトも分かりやすい。また、着底の感覚も明確。
【デメリット】
ラインの放出が無いので、着水地点から手前に寄りながら沈下する。遠目のスポットを探りたい場合には不向き。ルアーの沈下速度も遅くなる。
フリーフォールについて
【メリット】
ほぼ真下に沈下するので、着水点から飛距離のロスが出にくく、ルアーの沈下速度も早いため、シーバスからも見切られにくい。
【デメリット】
沈下中、スプールに触れながらフェザリングを行っても、風が強い時はラインスラッグが出てしまい、バイトや着底の感覚が分かりにくい。
と言った感じなので、飛距離を優先してフリーフォールを取るか、感度を優先してカーブフォールを取るか、または両方を合わせたような手法を選ぶか。
この辺りは、狙いたい場所やシチュエーションによって使い分けても良いのですが、個人的には感度の高いカーブフォールが好み。
ラインを人差し指の腹に乗せておけば、沈下中はジワ~~~っとテンションを感じ、着底と同時にフっと抜ける感覚が明確に伝わるのでお気に入り。※張っていたラインが、フッとたわむのも着底の合図です。
フリーフォールの場合も、フェザリングの強弱によって、沈下速度やラインスラッグの量を調整できますし、どちらを選んでも良いかと思います。
ボトムを取れば釣果が増える!まとめ
思いのほか長くなってしまいましたが、シーバスからの反応を増やすには、ボトムを取ってバイトチャンスを作る事も重要になります。
シーバス釣りに使用するリールであれば、一巻きで60~90cmほど巻き取れるので、カウントダウンでボトム近くを探っているつもりでも、実際は表層付近まで浮き上がっているケースもしばしば。
更には、イヤイヤラインによって、当日は表層まで出きらないシチュエーションもありますし、レンジに注文がつく場合は、ボトムを取る重要度が増します。
ルアーを巻いていて、シーバスからの反応が出ないなぁと思う時こそ、きっちりとボトムまで沈めて探ってくる。カーブフォールの場合は…。
着水後、徐々にラインが張って行き、着底と同時にフッとたわむので、ラインの張りとロッドに伝わる引っ張り具合でも分かるかと。
また、このフォール中に当たりが出る事もあるので、常に合わせを入れられるような体勢で沈下させるよう気を配る。
釣行の中で、ルアーを引いているイメージレンジと、実際に通っているレンジにズレが生じる事もありますし、そういった際の感覚リセットとしても役に立つハズ。
兎にも角にも、シーバスの釣果を増やすのであれば、シーバスがルアーを食べるチャンスを増やしてあげるのが、簡単で手っ取り早いと思います!!(^^ゞ
最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!
今回の投稿と同じ「テクニック」にある前後の記事は、下記のようになっております。お時間がある時にでもチェックして頂けると嬉しいです!!
また、11月28日現在「シーバス釣り」には「 201件」の投稿があります。カテゴリー内での人気記事や、ブログの最新記事リストも記載しておきますので、宜しければ合わせてご覧くださいませ。
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